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宅配やさん

しばらく忙しくて日記をサボっていたが、今日どうしても書きたいことがあった。

私は一人暮らしで普段家にいないので、フルタイムロッカーを利用している。
マンションの建物についているロッカーで、宅配やさんは外から荷物をいれ、部屋番号を押しロッカーに鍵をかける。私たちは帰宅後、鍵がないと入れないゾーンから自分の部屋番号が入っているカードを入れて荷物を出す。荷物が入って少したつとメールが来て教えてくれる。

このフルタイムロッカーに問題点が2つ。

・書留・エクスパックなどは置いていってくれない
・代引きは利用できない

この前ボーダフォンの電池を買ったらなんとあとで気がついたら代引きだった!
どうしよう・・・と申し訳なく思いつつも対処できないでいたら、たまたま土曜日の朝
家にいるときに来てくれた。

3255円だったが3250円しかなく、
「ごめんなさい、おつりでもいいでしょうか」といったら
わかいおにいちゃんは「あ、いいです、僕5円出しておきます!」

えーん!!

なんか一気に東京を見直してしまった休日でした。
# by tonporo2002 | 2005-10-08 11:16 | 東京の休日

その7 目的はなに?

一般企業の中のIT部門でLANでもWebや、メールでもない仕事は一般に理解されない。。。そんな生活の一部を、「物語」風に紹介したいと思います・・・カテゴリは「小説 ITなお仕事」です。
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・・・問題点は何か? システム・・というよりその企業の業務上の上手くいかない点は、第三者からみると見つけやすい事があるのは事実だと思う。
 しかし、すがるようにコンサル導入する時企業は、遺産相続で揉めている親戚のように内部はグチャグチャになっているのではないか。とは言ってもコンサルとて、経理の合理化とか、システムの置き換えによるランニング経費削減事例とか、テクニカルなことは知っていたとしても、経験に富んだ実力者がゴロゴロいるわけではないのが現実ではないだろうか。

 コンサルが行う大半の仕事・・・現状分析は、その会社のシステム部門のほうが効率よくできるのではないだろうか?しかしそれには、システム部門の人間がメールやサーバの設定以上にその企業のビジネス、コンテンツ、人事政策、財務計画、会計等の知識を持たなければできない。つまりMBA的な基礎を学ぶ必要があると思う。

90年代後半ぐらいからどこの企業でも一人1台PCを持つようになり、トラブルも多くなりシステム担当者が増えた。社業が拡張してないのに、システム部門が大きくなるのは、スタッフの多くが実は社内の世話をしていると言える。LANの配線、メールの設定、Webページの更新・・・IT的雑用である。そして増えたスタッフもマスコミの論調に乗ってか、ホスト世代を馬鹿にし、貴重な20代をパソコンいじりに費やし、設計の”せ”の字も学ばなかったりする。社業をほとんど知らないシステム担当者(別名IT雑用係)を周りが過度の期待を寄せ、本人も勘違いする。そうして企業の中でシステム担当者ではだんだん役割を果たせなくなっていったのではないだろうか。

 * * * * *

 F男は90年代の初めに、社内にパソコンを導入するプロジェクトに参加した。まだ10年に満たない”若造”に熟練工の目は冷たかった。
 F男の企業ではそれまでワープロで作った文書を、専門の部で内容確認と校正後をし、入力専用の部で大型コンピュータに入力していた。この業務フローの電算化を担当した。社員の業務で手書きでやっていたことを端末での作業に移行する。それまで入力セクションで利用していた専門のキーボードは、熟練工が扱うと120文字/分で入力できた。汎用的なキーボードを使うと、がんばっても80文字~100文字であった。しかし入力速度に時間がかかる問題は、全体の電算化による処理の流れによるスピードアップでカバーする計画であった。入力セクションでは、新しい汎用キーボードになれるための、ブラインド入力のための教育訓練会社に指導も依頼し、1ヶ月間の訓練も行った。業務の流れを考え、操作による時間ロスを最小限にするための入力方法などについて検討を行った。システム構築の為に費やした半分は、プログラミングでもOSの勉強でもDBの設計でもなく、運用を如何にスムーズに進めていくかであった。
(続く)
# by tonporo2002 | 2005-08-23 11:20 | 小説 ITなお仕事

夏のにわか雨

夏のにわか雨_e0017488_1871317.jpg

東京の夏は青空が見えず、すっきりしない。でも夕方雷がきてにわか雨が降ると、少し街路樹の色が鮮やかになる。
# by tonporo2002 | 2005-08-13 18:07 | 東京の休日

その6 コンサルは会社の医者 ?

一般企業の中のIT部門でLANでもWebや、メールでもない仕事は一般に理解されない。。。そんな生活の一部を、「物語」風に紹介したいと思います・・・カテゴリは「小説 ITなお仕事」です。
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もし、あなたが自分の企業の業務を全て詳細まで調べ、体系化しドキュメントを作成しろ,,,と言われたらどうするか?大きな企業であればあるほど、「それは大変」と思うだろう。同じ事を赤の他人のコンサルがやるのだと思うと、時間がどれだけかかりそうか想像がつくのではないだろうか。提出された資料を理解するだけではなく、それが本当か調べ(インタビューしたり、色々な資料を集め)検証しなければならない。

1ヶ月?3ヶ月?そして何人でその作業を行うのか。1ヶ月働くことで200万会社に稼がせるコンサルが5人でチームを組んで3ヶ月常駐されてしまうとそれだけで3000万。プラスコンサルとしてのノウハウが値段に加算される。

その企業が機能していれば、少なくとも社外の人より把握し解決方法を持っている人間は社内にいるはずだ。しかしどうして多くの企業がコンサルに丸投げし、巨額のお金を払い、週刊誌で時々話題になるようなシステム投資の失敗を犯すのか?

  * * * * *
大手コンサルP社の社員3名はある日知人の会社を訪れた。知人は既に部長級であったが、社が近々コンサルの導入を考えているので、自分も予習をしたいと相談した。発注までいくかどうか、また業者決定に関わる事になるかわからないが、まずは営業という感じで、うちの現場の人間と問題のない範囲で話をし、どのようなソリューションを提示できるものか説明してくれないか・・・。

彼ら3人は”現場の人間”と紹介された部長級のシステム担当者と彼の部下入社7年目の中堅と会った。この企業では赤字が続き、システムでそれを解決したいと漠然と経営者が思っていた。しかし同時にシステム部門をリストラ仕様という希望もあった。システムを外部に依託し、一新・効率化し、リストラする。。。流行のプランだ。この企業も、
①本当の問題点がシステム以外にあり(業績悪化とか赤字とか)
②本当の問題点の議論には消極的(部門対立?)
③よって一番多くの社員が縁が薄いシステムで解決しようという甘い期待を描いている、、、、
という状況のように見えた。

P社のコンサル3人は2回の対談を終えて言った。
「弊社の出来る事を言います。弊社がご提供するのは新システムとは限りません。我々は企業の医者だと思ってください。ご本人では気が付かなかったり、見失いがちな問題点・解決方法を探すお手伝いをします。まず御社の業務フローを整理します。その中でどこに無駄があるか、どうすれば効率が良くなるか、また将来の業務発展に貢献できるかを考えます。その上でシステムを新しくしないこともあります」 

入社7年目のシステム担当者は深く頷いたが、こういうもっともなサジェスチョンに耳を傾ける奴は社の幹部にはいないだろうなと思った。高価な化粧品のほうが売れるのと同じで、高いお金を払って面倒なことを引き取って欲しいとう程度のアサハカな考えなのだ。本当の問題点や無駄を除去したいと思っていたら、コンサルに相談はしないだろう、、、、とため息をついた。  (続く)
# by tonporo2002 | 2005-08-11 15:01 | 小説 ITなお仕事

その5 プロジェクトマネージメント

一般企業の中のIT部門でLANでもWebや、メールでもない仕事は一般に理解されない。。。そんな生活の一部を、「物語」風に紹介したいと思います・・・カテゴリは「小説 ITなお仕事」です。
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D雄の会社では、基幹システムを全てリプレースすると今の問題が解決します、というような甘い提案にのって、コンサルも導入し大掛かりなプロジェクトを始めることになった。D雄は全体が良くわかっていなかったが、プロジェクトマネージャーに指名されたのだから頑張ろうと思った。D雄はプロジェクトマネージャーとして特別な訓練も受けていず、最近異動になったばかりで現在のシステムについても明るくなかった。年功序列人事で長年我慢して待っていたのだから当然だと思っていた。コンサルは色刷りのプレゼンをいくつも見せ、素晴らしい未来について何回も語った。

会社はゴーサインを出し、50人からなるSE群が来て「要件分析」を始めた。季節が変わった。4ヶ月たったが資料が増えていくだけだった。もともとD雄の会社の業務を知らない、知る必要もない人たちがD雄すら知らなかったような業務について、調べ、覚え、資料を作っていく。膨大な仕事で誰もが深夜まで働いていた。社長は「これだけ皆さんが頑張ってくれているのだからきっと素晴らしいシステムになるだろう」と言った。

「今まで御社が言った事をあわせるとこのようになります」と中間報告が行われた。その内容は最初にみんなが思っていた”すばらしい未来”のごく一部分でしかなかった。「今回の開発でできるのはここまでです」
D雄は抗議した「始めの話と違うじゃないですか」コンサルは冷たく言った。「最初にDさんがおっしゃった事よりはるかに多くの問題がありましたから。この問題分析、全部私どもが作ったのですよ」たしかに山のようなバインダーだ。でもこの仕事、どんな価値を生むのだろう。

そして50人×4ヶ月×150万きっちり徴収された。社内は何が起きているかよくわかず、そのうち夢のような改革が実現すると信じていた。D雄だけはあせっていた。なぜこんな事になってしまったのか。

 * * * * * *

システムを入れ替えたり、新しく作るためにその企業がどんな業務を行っているのか全部理解し、今後どうしたいのかを知るというのは、ものすごく大変な労働だ。例え上記のコンサルがワルモノでなくても、他人の会社を分析するのはそれなりに優秀な(工数の高い人が)時間をかける必要がある。

メーカーやコンサルは沢山の会社を相手にしてるだけあり、文書をまとめたり、プレゼンを作るのは上手いが、その企業で実際働いている人以上に理解が深まることはありえない。同じ企業は2つはないので、どんな経験も完璧ではないからだ。かくしてこの事前の勉強の部分で大量の時間がかかり、この”知”の部分の、バインダーに億単位の金を払わなければならないハメになる。                (続く)
# by tonporo2002 | 2005-08-06 07:08 | 小説 ITなお仕事